もう一つは、トランプ政権特有の「アメリカ・ファースト」の色眼鏡を通して見た時、これまでに説明したような、対北軍事オプションを実行した場合の問題点がクリアされてしまう可能性がある、ということだ。端的に言えば、同盟国である韓国や日本に被害が出ようとも、米本土を核の脅威から守ることを優先すべき、という発想である。 続きを読む アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション⑤~アメリカ・ファーストが軍事オプションの背中を押す?
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アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション④~トランプ政権と重なる北朝鮮攻撃の「最後の機会」
北朝鮮による核・ミサイルの開発・配備をやめさせようとし軍事オプションを検討すれば、米辱政府は以上のような厳しい現実に必ず直面する。トランプ政権になってもそのあたりの事情は何一つ変わらない。常識的に考えれば、トランプ大統領もこれまでの大統領と同じく、軍事オプションには踏み切れないだろう。だがこの政権については、北朝鮮の突きつける現実を過去の政権とは違ったレンズを通して眺めることになるかもしれない、という要素を考える必要がある。 続きを読む アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション④~トランプ政権と重なる北朝鮮攻撃の「最後の機会」
アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション③~どこを攻撃するというのか?
米国が軍事オプションを控える中、北朝鮮は核・ミサイル開発を営々と続けてきた。その結果、北朝鮮のミサイル能力は米国が先制攻撃するには「進化しすぎた段階」に入り、米国が軍事オプションに踏み切る際のハードルを一段と引き上げている。 続きを読む アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション③~どこを攻撃するというのか?
アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション②~ソウルを「人質」にとられている
北朝鮮の核開発を止めるための軍事オプションを検討するのはトランプ政権が初めてではない。1994年、北朝鮮は寧辺にある原子炉から核燃料棒を取り出して核兵器開発を大きく進めようとしていた。これに対し、クリントン政権は北朝鮮の核施設に対する軍事攻撃を真剣に検討した。 続きを読む アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション②~ソウルを「人質」にとられている
アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション①~北朝鮮攻撃の誘惑
トランプ政権は現在、北朝鮮政策の見直し作業を行っており、そこでは軍事オプションも検討の俎上に乗っているという。従来の常識で考えれば、米国政府が軍事オプションを採用することはありえない。しかし、トランプが「アメリカ・ファースト」の理念に心底忠実であれば、北朝鮮の核施設等に対する先制攻撃オプションが現実のものとなる可能性も(極めて困難な決定だが)完全にゼロではない。その場合、日本も人的・物的な被害を受けるとともに、先の大戦以降初めてとなる「戦争」に踏み切ることも覚悟しなければならなくなる。 続きを読む アメリカ・ファーストと対北朝鮮軍事オプション①~北朝鮮攻撃の誘惑